ManabeLab

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研究内容

真鍋研デモ動画集


FDM方式3Dプリンタを用いた全自動フィラメント削減手法

SealingLid: FDM 3D Printing Technique that Bends Thin Walls to Work as a Lid

𠮷岡,2024

3Dプリンタの普及により,ユーザは手軽に3Dオブジェクトを作成できるようになりました. しかし,3Dプリンターには印刷に長時間がかかることや,多くの材料を無駄にしてしまうという問題があります. この問題を解決するために「SealingLid」を提案します. 「SealingLid」は,薄い壁を印刷し,プリンタのノズルヘッドでその壁を倒すことで蓋を形成する手法です. これにより,中空構造やオーバーハング構造を作成可能です. サポート材やインフィルといった部分を印刷しないことで,フィラメント使用量が減少し,従来よりも早く印刷ができます.

Naoki Yoshioka, Hiroyuki Manabe, “SealingLid: FDM 3D Printing Technique that Bends Thin Walls to Work as a Lid,” Adjunct Proc.UIST’24,pp.1-3,2024. https://doi.org/10.1145/3672539.3686775


ジェスチャ入力と力による入力が可能なネイル装着型デバイス

A Nail-tip Device for Gesture and Force Input

大瀧,2024

マイクロジェスチャは,小さな動きで他者に気づかれずに入力できる点で注目されています. 先行研究では,指先が覆われるタイプのデバイスや力を検知するデバイスなどが提案されていましたが,指先を使う日常の動作に支障をもたらしたり,意図しない入力(ミダスタッチ)が発生しやすい問題があります. そこで本研究では,指先のタッチと力の強弱を組み合わせたジェスチャ入力と力による連続入力が行えるネイル型のデバイスを提案します. 爪の先端のみに装着するので,他の作業時もデバイスを装着したまま使用できます. ジェスチャ入力の識別精度とデバイス装着時のミダスタッチの発生する動作を調査し,さらに提案デバイスを用いたアプリケーションを複数提示しました.

Tsubasa Otaki, Hiroyuki Manabe, “A Nail-tip Device for Gesture and Force Input,” Proc. SUI ‘24, pp. 1-2, 2024. https://doi.org/10.1145/3677386.3688894


ARグラスとスマートフォンを用いた画面拡張手法

Screen Augmentation Technique using AR Glasses and Smartphone without External Sensors

武田,2024

拡張現実(AR)を用いて,スマートフォンの映像を拡張することによって,映像への没入感や作業効率を高めることができます. 既存研究では,デバイスのトラッキングのために,外部センサやQRコードを用いる必要がありました. そこで,外部センサを使用せず,頭部装着型のARグラスとスマートフォンのみを使用して画面拡張する手法を提案します. これは,ARグラスのハンドトラッキング機能を利用しており,簡単にスマートフォンのトラッキングを行うことができます. そして,スマートフォンへのタップ入力や3次元空間で自由に移動させることもできます.

Kazuhiro Takeda, Hiroyuki Manabe, “Screen Augmentation Technique Using AR Glasses and Smartphone without External Sensors,” In CHI EA ’24, pp. 1-5, 2024. https://doi.org/10.1145/3613905.3648664


導電転写箔とはんだごてを用いた部品実装手法

A bonding technique for electric circuit prototyping using conductive transfer foil and soldering iron

鈴木, 2022

導電転写箔による配線を部品実装に応用した研究です.導電転写箔の配線は銀粒子と熱可塑性樹脂で構成されています.この熱可塑性樹脂は加熱すると溶けて接着剤として作用します.この性質を応用し、配線の上に電子部品を配置し,その電極をはんだごてで温めることで,電子部品と配線との接着と導通を実現することに成功しました.

Suzuki Tomohito,Imai Yuhei, Manabe Hiroyuki,  “A bonding technique for electric circuit prototyping using conductive transfer foil and soldering iron” Adjunct Proc. UIST ‘22. https://doi.org/10.1145/3526114.3558670


3Dプリンタと転写箔を用いた多層基板の製作手法

Single-sided Multi-layer Electric Circuit by Hot Stamping with 3D Printer

今井, 2021

3Dプリンタと金属転写箔,ボールキャスタを組み合わせて電子配線を印刷する手法を拡張したものです.導電性銀ペースト転写箔に加え,絶縁の転写箔を用いることで異なる層の配線の間に絶縁層を印刷することが可能となります.従来まで多層基板の製作に必要であったビア(穴)が不要になり,様々な既存の物体の平面上に多層基板を構築することが可能になります.

Yuhei Imai, Hiroyuki Manabe, “Single-sided Multi-layer Electric Circuit by Hot Stamping with 3D Printer,” Adjunct Proc. UIST ’21, pp. 126-128, 2021. https://doi.org/10.1145/3474349.3480200


HMD に装着したキーボードを用いるモバイル AR 向け文字入力手法

HMK: Head-Mounted-Keyboard for Text Input in Virtual or Augmented Reality

ワーユ, 2021

仮想現実や拡張現実(VRやAR)では、さまざまな用途でテキスト入力が欠かせません。そこで,ヘッドマウントディスプレイ(HMD)の左右に分割したキーボードを装着することで、効率的な文字入力を実現する「HMK」を提案します。タッチタイピングが可能なユーザーは、通常のQWERTYキーボードに慣れているため、HMKを使って入力することができます。ホームポジションを見つけやすくするために、カスタムキーキャップを開発しています。

Wahyu Hutama, Hikari Harashima, Hironori Ishikawa, Hiroyuki Manabe, “HMK: Head-Mounted-Keyboard for Text Inputin Virtual or Augmented Reality,” Adjunct Proc. UIST ’21, pp. 115-117, 2021. https://doi.org/10.1145/3474349.3480195


手の甲に配置した入出力デバイス

Backhand Display: A Wearable Device for the Back of the Hand

岩井, 2020

スマートフォンやスマートウォッチの普及により,情報のやり取りが簡単になりました. しかし,スマートフォンには取り出す手間がある,スマートウォッチには画面のサイズが小さいため文字入力が容易でない,という問題があります. そこで,以上の問題点を解決する Backhand display を提案します.Backhand display は,手の甲に配置した入出力デバイスです. これにより,スマートフォンより情報のアクセスが容易になり,スマートウォッチより画面のサイズが大きくなるため文字入力が容易になることが期待できます

Hiroyuki Manabe, Yuki Iwai, “Backhand Display: A Wearable Device for the Back of the Hand,” Companion Proc. Conf. on Interactive Surfaces and Spaces (ISS ’20), pp. 41-45, 2020. https://doi.org/10.1145/3380867.3426200

Backhand displayのプロトタイプ

Backhand displayのプロトタイプ


スマートフォンにおける円滑な入力モード切替

Shear force input for smartphones

スマートフォンのタッチスクリーン上でスライドする薄型透明シートを利用してスクロールやズーム操作を拡張するインタフェースを提案します.ゴム紐に繋がれた透明なシートをタッチスクリーン面に重ねて配置します.このシートはスマートフォンのスクリーン上でゴムの弾性力を利用してスライドさせることができ,その移動量は導電性テープを用いてスマートフォンにタッチ位置の変化として認識させます.透明シートは十分に薄いために,このシートの上からでも従来通りのタッチ入力(位置制御)は可能です.一方で,シート自体をゴムによる弾性フィードバックを得ながらスライドさせると,その移動量をカーソルやスクロールの速度に変換される制御(ジョイスティック等で用いられる速度制御)が可能になります.

Mengting Huang, Kazuyuki Fujita, Kazuki Takashima, Taichi Tsuchida, Hiroyuki Manabe, Yoshifumi Kitamura, “ShearSheet: Low-Cost Shear Force Input with Elastic Feedback for Augmenting Touch Interaction,” Proc. Int. Conf. Interactive Surfaces and Spaces (ISS ’19), pp. 77-87, 2019. https://doi.org/10.1145/3343055.3359717


3Dプリンタを用いた電子回路作成手法

今井, 2019

FDM 方式の3D プリンタ, 金属転写箔, ボールキャスタを用いて電子配線を印刷する手法を提案します. FDM方式の3Dプリンタは, 加熱した金属製のノズルを, XYZの3軸方向に自由に, さらに正確に動かすことができます. エクストルーダのノズルを, 先端が金属球になっているボールキャスタに置き換えました. 加熱した金属球を, 印刷したい素材の上に置かれた金属転写箔の上から押し当てることで, 様々な平面の素材の上に, 金属箔を転写することができます. 印刷された金属箔は, 電子配線として機能し, 電子部品は半田付けで実装することができます.

Yuhei Imai, Kunihiro Kato, Norihisa Segawa, Hiroyuki Manabe, “Hot Stamping of Electric Circuits by 3D Printer”, Adjunct Proc. Symp. User Interface Software and Technology (UIST ’19), pp. 128-130, 2019. https://doi.org/10.1145/3332167.3356895

セットアップした状態

セットアップした状態