ManabeLab

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WISS2025にてデモ発表を行いました(M2櫻井・武田・M1石原)

M1の石原です. 北海道の定山渓ビューホテルで 2025年12月03日~2025年12月05日にかけて開催されたWISS2025に,2日目にM2の櫻井,3日目にM2の武田,M1の石原がそれぞれの研究についてデモ発表を行いました.

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先輩たちのデモ発表の様子

WISSではナイトセッションという,学生や教員,スポンサーなどの枠を越えて交流することを目的としたセッションがあります. 私は,発表者として学会に参加するのは初めてであり,初日はとても緊張していました. しかし,ナイトセッションで他大の学生と杯を交わしながら互いの研究について話す内にWISSの雰囲気にも慣れ,最終的に先輩共々とりあえず他大の学生集団に突撃しては熱い議論を繰り返していました.

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3日目のデモ発表では,会場の環境要因によりタッチセンサが不調というイレギュラーが発生したものの,途切れずに来る参加者に対し無事にデモをやり通すことができました. 結果として対話発表賞(一般)に選ばれることとなり,非常に嬉しく思うと同時に,頂いた意見や新しい知見を活かし,自身の研究をさらに発展させていければと思います.

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余談

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雪が舞い散る中での露天風呂は最高でしたが,WISSのスケジュールが入浴時間を一切考慮されておらず,のんびり浸かっていられなかったのは流石研究者の集まりだなと(笑)

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勿論,温泉よりも食事よりも,ナイトセッションでの乱雑な議論が一番楽しく有意義な時間だったのは言うまでもありません. また参加したい!

研究概要

Flushner適用のための統合編集ツールによる総所要時間短縮と作業負荷低減(櫻井)

FDM方式(熱溶解積層方式)3Dプリンタの課題に,製作物の大きさに対して印刷時間が長いことがある. 我々が提案してきたFlushnerでは,“Print-Pause-Print”プロトコルを用いて,印刷途中に段差を設けたプレートを挿入することにより,3Dオブジェクトの印刷時間を短縮する. 印刷時間を短縮できる一方,準備としてCADでのモデル編集とG-code編集を手作業で行う必要があり,作業時間が長くなる問題があった. そこで我々は,この作業をCADやテキストエディタを操作せずに実現できるFlushner統合編集ツールを作成した. 実験の結果,提案ツールはG-code編集や3Dモデル編集などの作業時間を手作業より大幅に短縮し,総所要時間は通常3Dプリントよりも短くなった. さらに作業負荷では,手作業より一貫して低い負荷を示し,多くの尺度で通常印刷に近い負荷水準であった.

ARグラスとスマホの回転を用いたインタラクション(武田)

スマホの画面周辺に映像を追加で表示することで,ユーザに新たな視聴体験やインタラクションを提供できる. しかし,スマホの動きに合わせてシームレスに拡張するためには,スマホをトラッキングする必要がある. 既存手法では,事前のセットアップが必要であることや,都度マーカを取り付ける手間が生じるなどの課題があった. それに対し我々は,スマホを持つ指の位置からスマホの位置をトラッキングする手法を提案してきたが,スマホの角度は推定していなかった. そこで本論文では,ハンドトラッキングを用いてスマホの角度も推定し,スマホの回転を利用したインタラクションを提案する. 複数のアプリケーションを作成し,提案手法の有用性を確認した.

物理的実体を知覚可能なインタラクティブボリュメトリックディスプレイ(石原)

既存のボリュメトリックディスプレイは,仮想オブジェクトの操作に媒介的な手法を用いる必要があり,実物体を扱うのとは異なる入力動作が要求される. また,見かけ上の動作を一致させたとしても,仮想オブジェクトからの抗力を提示することができない. そのため,現実と同じような,仮想オブジェクトとの物理的インタラクションは実現できていない. 本研究では,仮想オブジェクトに対し素手で直接触れることができ,かつ触れた位置で仮想オブジェクトからの抗力を知覚できる体積表示手法を提案する. 提案手法では,適度な曲げ弾性を持つスクリーンを連続的にたわませることで仮想オブジェクトを表示する. これにより安全に触れることができ,触れた際には仮想オブジェクトからの抗力を知覚できる.

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